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四本竹(しほんだけ)遺跡 ~ さいたま市 [写真]

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埼玉県には江戸時代以前に見沼という広大な沼があった。そこでは龍神を祀るための御船祭というのが行われていた。見沼の最も深いところに四本の竹を立て、氷川女體神社から神輿を載せた船を出し、水中に神酒を献じる祭りだったそうだ。しかし、江戸時代に見沼が埋め立てられたために、御船祭はできなくなった。それに代わる物として、氷川女體神社の前に祭祀場が作られ、磐船祭が執り行われるようになった。御船祭が行われていた場所には四本竹という地名が残っているが、実際にどこで行われたのか分からなかった。しかし、最近この四本竹に大規模な調節池が作られ、その際に四本竹遺跡も発掘されたことが分かった。その詳細な結果は「『四本竹遺跡』財団法人埼玉県埋蔵文化財調査事業団 平成四年十二月」に記されている。ネットで調べたところ、さいたま市の図書館で閲覧可能だということが分かり、早速閲覧した。発掘は全体を30m×30mの小さな区画に区切って行われており、その中に大量の竹と古銭が出土した場所があり、御船祭の場所が特定された。資料の場所をグーグルマップで照らし合わせたところ、特定できたので実際に行ってみた。

JR武蔵野線東浦和駅の北東に、広大な芝川第一調節池が広がる。池の畔は開放されていて、バードウォッチをする人が結構いる。
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この鳥は何だろうか。標準ズームしか持っていないので寄れないのが惜しい。
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肝心の四本竹遺跡だが、グーグルマップで見ると池の中央の小さな細長い浮島の西側にあたる。実際に見てみると、小さな浮島がある。あの浮島のところでかつて御船祭りが行われていたのだ。一度は干拓されたその場所に、平成のこの世にまた水が湛えられている。そう思うと感慨深い。
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