佐渡 ~ 日蓮佐渡流罪の跡をたどる (1日目) [写真]
佐渡に行ってきた。
以前、鎌倉で日蓮の龍の口法難の跡をたどった。そこで難を逃れたあと、佐渡へ流されたということなので、どうしても行ってみたくなった。
佐渡に行くには、まず上越新幹線で新潟まで行く。
JR新潟駅
新潟駅から新潟港までは路線バスで行く。土曜日なのに超満員だった。みんなフェリーに乗るのかなと思ったら、ほとんどの人は朱鷺メッセというところで降りた。土曜日も仕事なのだろうか。
新潟港から佐渡汽船のフェリー(ジェットフォイル)に乗る。
ジェットフォイルは航行中は水中翼で浮き上がり、時速80km出る。
実は、今回の旅では日蓮も越えたという小倉峠を自転車で越えようと考えていたのだが、佐渡島が見えてきたとき、想像以上の険しい山並みに愕然とし、怖じ気づいた。
65分で佐渡の両津港に着く。
港から、金色の巨大な日蓮像が見える。ネットで佐渡を検索すると必ず出てくるが、今回は日蓮の足跡をたどる旅であり、目的地とは逆方向なので寄らなかった。
港でレンタルサイクルを借りた。電動自転車だが、2日目に峠越えを控えていたため、1日目はバッテリー温存のため電動アシストはずっとOFFにしていた。まずは根本寺を目指す。右手に佐渡島最大の加茂湖が見える。田んぼがきれいだなと思い、自転車を止めて写真を撮っていたら「あっ」と思い我が目を疑った。トキが普通に飛んでいるではないか。
トキの繁殖に難儀しているというニュースばかり見ていたので、まさか普通の田んぼの上を飛んでいるとは思わなかった。この後も、たびたび飛んでいるトキを目撃した。
ちょうど稲の収穫時期にあたったようで、どこの田んぼも黄金色の稲穂が頭を垂れていた。
1時間ほど自転車を漕いで根本寺に着いた。
この一体は塚原と呼ばれ、死人の捨て場所だったそうだ。七百年以上前、日蓮聖人が五十歳で佐渡法難に遭った時、文永8年(1271)11月1日から翌9年4月半ばまで約半年の間暮らした三昧堂の跡に建てられたお寺だ。拝観料300円を払って中に入る。
仁王門
参道
二天門
山号は塚原山
本堂
祖師堂
ここにもやはり銅像が
太鼓堂
根本寺の次は、妙宣寺に向かった。黄金色に実った田んぼの中を進む。あまりにきれいなので写真を撮っていたら、またトキを目撃した。
30分ほどして妙宣寺に着いた。
妙宣寺には、江戸時代後期に建てられた佐渡島唯一の五重塔がある。国の重要文化財に指定されているそうだ。
この寺は、日蓮の直弟子阿仏房日得の自宅を阿仏寺としたものが前身らしい。
阿仏坊はもともと承久の乱で佐渡に流された順徳天皇に仕えた遠藤為盛という人物で、元は浄土宗の念仏者だったが、日蓮に教化されて信者となり、妻の千日尼と共に塚原の三昧堂へ深夜給仕をし、日蓮の厄難を救ったそうだ。
山号は阿仏坊
本堂
祖師堂
阿仏坊の墓。阿仏坊は高齢にもかかわらず、その後赦免された日蓮に会うために、90歳の身で何度も身延へいったそうだ。その頃は佐渡から身延まで20日間くらいかかったらしい。身延山にも墓があるそうだ。
次に妙照寺に行った。市街地からちょっと山の方に入った所にある。妙宣寺から1時間ぐらいかかった。
妙照寺は、塚原草庵で半年過ごしたあと、文永9年(1272)4月から赦免される文永11年(1274)3月までの約2年間住んだ一谷(いちのさわ)という場所に建てられた寺だ。
本堂は巨大なかやぶき屋根が印象的だ。
この場所で観心本尊抄という書物を著し、日蓮宗や法華宗でおなじみの鬚題目とも呼ばれる本尊を初めて書き表したそうだ。佐渡始顕本尊と呼ばれているらしい。
祖師堂。ここに一谷の草庵があったらしい。
山門の前の山に参道が続いており、仏舎利塔があった。
次に実相寺に行った。妙照寺とは目と鼻の先にある。なぜこんな近いのかは縁起を見て分かった。
山号は御松山。
参道は苔むしていてとてもきれいだった。
一谷に住んでいた日蓮が毎日朝この丘に登り、老松に袈裟を掛け、湧き出る清水で手を清め、口をすすぎ、昇ってくる太陽に向かって祈りを捧げ、安房の両親を想っていた場所らしい。日蓮の思想に親への感謝というのがあるが、12才の小さい多感なときに出家するために両親と別れた影響もあるのかな、と思った。
袈裟懸けの松。
天然記念物の千年杉。文永10年7月に、この杉と袈裟懸けの松の間で梵天、帝釈、日月、四天に鎌倉へ帰れるよう念誦したところ、白いカラスが飛来したそうだ。その次の年に赦免された。
本堂
祖師堂
1日目はここまで。次の日は峠越えだ。
リンク
佐渡汽船
http://www.sadokisen.co.jp/
根本寺
http://www.sado-konponji.com/
妙宣寺(さど観光ナビ)
https://www.visitsado.com/spot/detail0107/
実相寺(にいがた観光ナビ)
http://www.niigata-kankou.or.jp/sys/data?page-id=8840
以前、鎌倉で日蓮の龍の口法難の跡をたどった。そこで難を逃れたあと、佐渡へ流されたということなので、どうしても行ってみたくなった。
佐渡に行くには、まず上越新幹線で新潟まで行く。
JR新潟駅
新潟駅から新潟港までは路線バスで行く。土曜日なのに超満員だった。みんなフェリーに乗るのかなと思ったら、ほとんどの人は朱鷺メッセというところで降りた。土曜日も仕事なのだろうか。
新潟港から佐渡汽船のフェリー(ジェットフォイル)に乗る。
ジェットフォイルは航行中は水中翼で浮き上がり、時速80km出る。
実は、今回の旅では日蓮も越えたという小倉峠を自転車で越えようと考えていたのだが、佐渡島が見えてきたとき、想像以上の険しい山並みに愕然とし、怖じ気づいた。
65分で佐渡の両津港に着く。
港から、金色の巨大な日蓮像が見える。ネットで佐渡を検索すると必ず出てくるが、今回は日蓮の足跡をたどる旅であり、目的地とは逆方向なので寄らなかった。
港でレンタルサイクルを借りた。電動自転車だが、2日目に峠越えを控えていたため、1日目はバッテリー温存のため電動アシストはずっとOFFにしていた。まずは根本寺を目指す。右手に佐渡島最大の加茂湖が見える。田んぼがきれいだなと思い、自転車を止めて写真を撮っていたら「あっ」と思い我が目を疑った。トキが普通に飛んでいるではないか。
トキの繁殖に難儀しているというニュースばかり見ていたので、まさか普通の田んぼの上を飛んでいるとは思わなかった。この後も、たびたび飛んでいるトキを目撃した。
ちょうど稲の収穫時期にあたったようで、どこの田んぼも黄金色の稲穂が頭を垂れていた。
1時間ほど自転車を漕いで根本寺に着いた。
この一体は塚原と呼ばれ、死人の捨て場所だったそうだ。七百年以上前、日蓮聖人が五十歳で佐渡法難に遭った時、文永8年(1271)11月1日から翌9年4月半ばまで約半年の間暮らした三昧堂の跡に建てられたお寺だ。拝観料300円を払って中に入る。
仁王門
参道
二天門
山号は塚原山
本堂
祖師堂
ここにもやはり銅像が
太鼓堂
根本寺の次は、妙宣寺に向かった。黄金色に実った田んぼの中を進む。あまりにきれいなので写真を撮っていたら、またトキを目撃した。
30分ほどして妙宣寺に着いた。
妙宣寺には、江戸時代後期に建てられた佐渡島唯一の五重塔がある。国の重要文化財に指定されているそうだ。
この寺は、日蓮の直弟子阿仏房日得の自宅を阿仏寺としたものが前身らしい。
阿仏坊はもともと承久の乱で佐渡に流された順徳天皇に仕えた遠藤為盛という人物で、元は浄土宗の念仏者だったが、日蓮に教化されて信者となり、妻の千日尼と共に塚原の三昧堂へ深夜給仕をし、日蓮の厄難を救ったそうだ。
山号は阿仏坊
本堂
祖師堂
阿仏坊の墓。阿仏坊は高齢にもかかわらず、その後赦免された日蓮に会うために、90歳の身で何度も身延へいったそうだ。その頃は佐渡から身延まで20日間くらいかかったらしい。身延山にも墓があるそうだ。
次に妙照寺に行った。市街地からちょっと山の方に入った所にある。妙宣寺から1時間ぐらいかかった。
妙照寺は、塚原草庵で半年過ごしたあと、文永9年(1272)4月から赦免される文永11年(1274)3月までの約2年間住んだ一谷(いちのさわ)という場所に建てられた寺だ。
本堂は巨大なかやぶき屋根が印象的だ。
この場所で観心本尊抄という書物を著し、日蓮宗や法華宗でおなじみの鬚題目とも呼ばれる本尊を初めて書き表したそうだ。佐渡始顕本尊と呼ばれているらしい。
祖師堂。ここに一谷の草庵があったらしい。
山門の前の山に参道が続いており、仏舎利塔があった。
次に実相寺に行った。妙照寺とは目と鼻の先にある。なぜこんな近いのかは縁起を見て分かった。
山号は御松山。
参道は苔むしていてとてもきれいだった。
一谷に住んでいた日蓮が毎日朝この丘に登り、老松に袈裟を掛け、湧き出る清水で手を清め、口をすすぎ、昇ってくる太陽に向かって祈りを捧げ、安房の両親を想っていた場所らしい。日蓮の思想に親への感謝というのがあるが、12才の小さい多感なときに出家するために両親と別れた影響もあるのかな、と思った。
袈裟懸けの松。
天然記念物の千年杉。文永10年7月に、この杉と袈裟懸けの松の間で梵天、帝釈、日月、四天に鎌倉へ帰れるよう念誦したところ、白いカラスが飛来したそうだ。その次の年に赦免された。
本堂
祖師堂
1日目はここまで。次の日は峠越えだ。
リンク
佐渡汽船
http://www.sadokisen.co.jp/
根本寺
http://www.sado-konponji.com/
妙宣寺(さど観光ナビ)
https://www.visitsado.com/spot/detail0107/
実相寺(にいがた観光ナビ)
http://www.niigata-kankou.or.jp/sys/data?page-id=8840
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